
コアとなる知識を定着させる
司法書士試験に重要なのは、コアとなる知識を定着させることです。コアとなる知識とは、各予備校が出している教科書の多くに載っている部分で、過去に出題された実績の有無は問いません。特に、司法書士試験の知識がコンパクトにまとめられた書籍に載っている知識は、どの角度から問われても答えられる必要があります。例えば、法定地上権など出題されやすい類型がある分野は、試験に出題された実績が無い判例でも押さえておく必要があります。その点で、多くの受験生が答えられる知識は定着させるつもりで臨むのが良いでしょう。
過去問は組合せ問題の解き方を押さえる
司法書士の過去問を見ると、組合せ問題や個数問題、単純正誤問題などが見受けられます。ここで注目すべきなのは、難易度が高いとされる個数問題ではなく、高い正解率となる組合せ問題です。組合せ問題は、過去問を演習していても何となく正解することがありますが、実は解答プロセスを最も重視する出題形式だといえます。例えば、アの肢が絶対的に正しく、アイとアエで解答が絞られるとします。そのときは、イとエの正誤が判断できればよいのですが、むやみに解いている人はエの肢より前にあるウの肢まで本試験でもチェックしてしまいます。本試験でのタイムマネジメントの訓練としても、過去問の組合せ問題は合理的に解く訓練をすべきだといえます。
学説問題は意見の対立に注目
司法書士試験には、学説の違いに着目して出題される学説問題があります。憲法のように3説以上比較されやすい科目は別ですが、民法などの科目では対立する2説の違いを答える出題となりやすいです。そこで大事なのは、選択肢ごとにどちらの考え方の味方かを判断し、丸暗記ではなく現場思考で意見の対立に注目することです。
司法書士の試験は難易度が高いことで知られています。確実に合格したいなら、専門性の高い教育機関や通信講座で学ぶことが必要です。